行政書士になろう 第六章 登録 1 準備 登録は開業する場合にのみ必要となります。 しない場合は「行政書士となる資格を有する者」とされ、行政書士を名乗ることはできません。 当たり前ですね。 まずは開業する都道府県の行政書士会に赴き又は郵送請求により提出書類一式を入手します。 書類は以下のとおりで、すべて規定のものを使用します。 ・行政書士登録申請書履歴書2部 ・誓約書2部 ・履歴書2部 ・行政書士会入会届2部 ・行政書士会政治連盟加入届2部 次に添付書類を用意します。 多いです。 ・行政書士となる資格を証する書面2部 ・戸籍抄本2部 ・住民票2部 ・登記されていないことの証明書2部 ・身分証明書 ・顔写真6枚 ・事務所の所在、使用権を証する書面 ・事務所台帳 ・事務所写真 もうウンザリ。 これら書類にミスなく記入を終えたらお金の用意です。 これが大変。 ・行政書士会入会金:200000円 ・行政書士会会費:20000円(3ヶ月分) ・テキスト代:1000円 ・入会諸費:8000円 ・連合会登録手数料:25000円 ・登録免許税:30000円 ・職印:10500円(自己手配可) ・作成印:4200円(自己手配可) 合計298700円 ナメてんのか。 なんでこんなにかかるんだ。 ちなみに東北はこれより3割から4割安いそうで。 ただ、それでも他士業よりはマシなんですよね。 年会費が80000円というのは格安の部類です。 例えば税理士は150000円前後ですし、司法書士は200000円前後。 弁護士にはビビりますよ。 最低が愛知県の498000円で、最高が山口県の1178400円ですから。 117万! 毎年117万の会費! 上には上があります。 さて、書類を提出し費用を納付すると、ほどなく事務所調査が行われます。 支部の役員による面接です。 事務所に実体があるかどうかの視察でもあります。 申請時にのみレンタルオフィスや私書箱を借りて、登録が済んだら契約を解除するような、 登録はしても業務は行わない、又は業務を行っても事務所を持たないというケースを撥ねるわけです。 以前は事務所調査のない地域もありましたが現在ではどこの会でも行っているようです。 お茶と菓子を用意し、震えて待ちましょう。 なお、事務所は自宅でも構いませんが、住宅部分と事務所部分が明確に区分されている必要があります。 つまり、アパートの一室でベッドの隣りに机があって、というような場合は事務所として認められません。 また、カギ付きの金庫も必要となります。 守秘義務がありますし、職務上請求書の保管を厳重に行う必要があるからです。 結構厳しいですが、法律家なら当然ですね。 2 開業 審査が通るといよいよ開業の準備です。 用意しなければいけないものは膨大です。 開業届、青色申告承認申請書、銀行口座、固定電話、携帯電話、名刺、表札、カギ付き金庫、 パソコン、ソフト、プリンター、コピー機、シュレッダー、書式、領収書、ホームページ・・・ 個人事業主ですから年金や保険のことも考えなくてはいけません。 当面の生活費を用意する必要もあるでしょう。 自宅を事務所とするにしても、登録・開業には数百万円がかかります。 そう簡単な話ではないということです。 私? もちろん開業しません。 そこまでチャレンジャーではないです。 私にはもっと平たんで真っすぐな道が合ってます。 これからものんべんだらり生きていきます。 3 最後に さあ、いかがでしたか。 行政書士、なってみたくなったでしょ? この企画はこの頁で閉じますが、続編を予定しています。 そう、「司法書士になろう」です。 ウソです。 JK 前へ 表紙へ トップページへ