海事代理士になろう


第八章 口述試験当日

1 いざ国交省へ

繰り返しになりますが、口述試験は11月最終週の月曜日に行われます。
第五章で触れたように霞ヶ関の本省で行われます。
ちなみに晴海グランドホテルの前からバスに乗ると30分ほどで霞ヶ関に着きます。



試験会場は中央合同庁舎第2号館で行われますが、第3号館外務省側入口から入るよう指示があります。
警備の方に話が通っているので入館証が不要となるのです。
他の入口から突撃すると身分照会があり少々面倒なので指示に従ったほうがいいです。
警備の方に受験生であることを告げればそのまま中に通されます。


2 いざ庁舎内部へ

さあ、館内に入りましょう。
時間割表には1時間から1時間半前に受付を済ますよう記されています。
が、あまり早く入館して緊張を高めても仕方ないので30分前でもいいんじゃないでしょうか。
中にマックやファミマがありますが、ちょっと居心地悪いです。



試験当日の注意事項としては次の通りです。

・スーツである必要はないがカジュアルは論外
・挨拶やお辞儀など社会人として最低限のマナーを守る
・館内は寒いので体調管理に注意

私が受けたときは金髪で、スーツもシャツもネクタイも靴も全て青というといういでたちの人がいました。
落ちました。
合否とは関係ないかも知れませんが、目立つことをするなら相応の覚悟をするべきです。
あとで恥をかきます。
ちなみに彼は筆記試験のとき控え室にキャバ嬢ふうの女の子を待機させてました。
無許可で。

異常にタバコ臭い受験生もいました。
落ちました。
喫煙が悪いとは言いませんが、試験官と対面するのにタバコ臭いなんて。
それだけで印象は悪くなります。
ちなみに彼は私の耳元で「ここが勝負ですよ」と呟きました。
知ってます。

繰り返しますが、社会人として最低限のマナーは守りましょう。
まがりなりにも法律家を目指すのですし。


3 いざ試験会場へ

控え室です。



まずはここで受付を済ませます。
自分がどの科目から受験するか宣告されます。
私は船舶安全法でした。
みなさんこれを恐れているようです。
確かに厳しいんですよね、船舶安全法。

15分前になると受験番号と名前が呼ばれます。
受験生は廊下に出て外の椅子に座らされます。



荷物は持ったままです。
控え室には戻れないルール。
入室するときは元気に挨拶しましょう。

入室したら監督官の言葉を待って荷物置き場に荷物を置きます。
次に事前に宣告された科目のテーブルの前に立ちます。
試験官に受験番号と名前を伝え、よろしくお願いしますとご挨拶。
座るように促されますのでキチンとお辞儀をして座ります。
ここで一瞬の静寂があり、やがて監督官が「始めて下さい」と号令をかけます。
いよいよ試験の開始です。
科目ごとの時間の区切りにはいわゆるオッパイベルがチーンと鳴ります。
試験官に「ありがとうございます」とお辞儀をし、次のテーブルに移動して下さい。
以下その繰り返し。
脳みそをフル回転させ、最後まで諦めずに戦って下さい。


4 採点基準

実際に試験を受けてみて分かったことを記します。
まだどこにもない情報。

・出題数は各科目5〜6問
・新出論点は各科目1問以上
・採点方法は「2点」「1点」「0点」の3段階
・試験官がヒントを出してくれるという噂はウソと考えていい
・パスした問題は時間が余ればもういちどチャンスをくれる

こんなところでしょうか。
試験官の方々はわりとルーズで、採点表を机の上に置いたままにしています。
丸見え。
覗いても叱られません。
私は全てフルマーク(10〜12点)でしたが、4、5点の人が多かったです。
彼らも受かってましたから、半分合ってれば合格するんじゃないですかね。
口述は甘いです。
何ら準備をせず当日を迎えさえしなければ何の心配も要らないでしょう。
ただ、筆記合格者の20〜40%が落ちると考えると、そんなに簡単ではないのかもな。
どっちだよ。

次頁は合格発表について。
あと2頁で終わりです。


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